Pioneers
先駆者インタビュー

  • Pioneer (03)
  • モビリティコンシューマーカンパニー
    市販事業統括グループ 海外PdM部
  • 加藤 龍太

絶え間ないコミュニケーションと改善が、
世界で愛され続けるパイオニアをつくる。

売って終わりではなく、満足度を高めるための仕組みを作る

私が所属しているのは海外PdM(プロダクトマネージャー)部という、主に海外向けのプロダクト担当者が集まったチームです。その部署で私は「ディスプレイオーディオ」を担当しています。

ディスプレイオーディオという単語、あまり聞きなじみがないかもしれませんが、簡単に言えば「スマホ画面を車のディスプレイに投映できる製品」です。昨今では「ナビはスマホで十分」「車内でもスマホアプリの音楽を楽しみたい」といった方が増え、スマホと連携できるディスプレイオーディオの需要が高まっているんです。この市場の伸びは、特に海外で顕著だったりします。

私はその中でも、ディスプレイオーディオに連携する専用アプリをメインで担当していて、特に最近力を入れているのが「カスタマーサクセス」です。製品を作って売る、というところで終わらせず、売った後もフォローアップし続けるという取り組みのことです。市場のトレンドだけではなく、お客さまにアプリを使っていただくことで、使用時間や使用頻度、操作方法に戸惑っていないかどうかを分析し、製品を改善し続けていく。そのような「お客さまの満足度を高める仕組みを作ること」が、私のミッションです。

海外勤務でカギになったのは、学びとコミュニケーション。

カスタマーサクセスに携わりたくてパイオニアに入社したかというと、そうではありません。入社当初は「海外で働きたい」と考えていました。

しかし、最初に配属になったのは国内営業部門でした。博多の営業所で、九州全域の営業を担当しました。国内営業の仕事もやりがいはあったのですが、「海外で働きたい」という思いは上司に伝え続けていました。すると1年半後、海外営業部への異動が決まりました。海外勤務ではないものの、海外現地法人の売上管理などを担当することになりました。海外営業部に異動して2年後、とうとうパナマにある現地法人への異動が決まりました。

望みが叶って気分はウハウハでしたが、現地での仕事はそう甘くはありませんでした。言語も文化も生活様式も違い、同じパイオニアのはずなのに、転職したのかと思うほど劇的に環境が変わりました。毎日が挑戦の連続でした。

そんなときに支えになったのは、現地の人たちの「パイオニア愛」です。駐在中、中南米のいろんな国に行ったのですが、どの国に行っても「Pioneer No.1!」と言っていただけるんです。日本だったら社交辞令かなと思ってしまいそうですが、南米の方々はそんなことはありません。「好き」という感情をストレートに伝えてくれるんです。その言葉に、パイオニアで働く誇らしさを感じると共に、勇気をもらいました。ファンでいてくれる世界中の方々の期待に応えたい、そしてもっとパイオニアのことを好きになってもらいたい。そんな思いが、自分自身の学びとコミュニケーションの機会を積極的に増やすきっかけになりました。

特に力を入れていたのがスペイン語の勉強です。現地の従業員は英語が堪能だったので英語でも問題なくコミュニケーションをとることはできましたが、やはり公用語であるスペイン語の方が本音で話してくれるんですよね。ビジネスパートナーという関係を越え、人として信頼し合える関係になりたいと思い、語学研修を受け、仕事の場で実践していきました。

未知の環境は、自分のポテンシャルを教えてくれる

2021年にパナマから帰国し、商品企画部(現在の海外PdM部)に配属されました。業務内容は一変しましたが、これまでの未知の世界に飛び込んできた経験が、自分を奮い立たせてくれました。

新しい環境は、分からないことだらけの状態から始まりますが「知識やノウハウを身につけてから行動する」では間に合いません。知識は後からついてくるものだと割り切って進めていくしかないんですね。何がゴールなのか、ゴールに対してどんなギャップがあるのか、ギャップを埋めるためにやるべきことは何か。ゴールを明確にして、そこに向かうためのチームコミュニケーションを意識していました。その癖は、今の部署でも活かされています。

私のように、入社後に自分の想定とは違ったキャリアを歩むこともあると思います。入社することがゴールではなく「入社した後、自分の満足度をいかに高めるか」ということを想像してほしいです。パイオニアにはたくさんの部署があります。どこに配属されようとも、自分はどんな能力を高めるべきか、この仕事の中の何が自分に合っているのかなど、成長や自己理解のヒントを見つけられるはずです。それらを冷静に見つめ、自分自身で満足度を高めていくことを大事にしてほしいと思います。

MY DREAM

新たなサービスを作り、モビリティに新たな感動をもたらす

将来的にはプロモーションやマーケティングにも携わってみたいですね。現在行っているカスタマーサクセスの仕組みを作る仕事も楽しいですが、今の仕事は「商品の届け先がある」「ユーザーがいる」からこそ成り立っています。本来は、その手前に「お客さまにどう認知してもらうか」「実際に買ってもらうためにはどうするか」というプロセスがあるはずで、いずれそこにもチャレンジしたいと思っています。

ゆくゆくは、今取り組んでいるアプリやサービスの知見と、プロモーション・マーケティングの知見を掛け合わせ、世界の移動体験のスタンダードとなるような新たなサービスを生み出すのが目標です。データを活用し、モビリティ業界に新たな感動をもたらすことで、世界で愛されるパイオニアをもっと広げていきたいと思っています。